静岡県は日本のほぼ中央に位置し、伊豆半島、富士山、南アルプス、浜名湖などの美し いバラエティに富んだ自然を有しています。県内の人口は約380万人、人口の大半が海岸沿いにある14の市に集中しており、富士川と大井川を境に、東部・中部・西部と3つの地区に分けられます。
東部地区には伊豆半島、富士山を擁する富士箱根伊豆国立公園があり、東海道新幹線の車窓からも裾野を広げた美しい富士山の雄姿を見ることができます。また、県内には約90ヶ所の温泉地があります。特に「熱海温泉」は有名で徳川家康も来湯し、3代将軍家光の時代から江戸城に湯を送ったといわれています。そして、古くから文人墨客や多くの湯治客、観光客が訪れています。
熱海で開業する内田實先生のご実家である「古屋旅館」は源泉100%の由緒ある旅館で我々耳鼻科医仲間も利用させていただいています。そのほかにも伊東、修善寺、伊豆長岡など伊豆半島には名湯がたくさんあります。
(熱海の花火)
中部地区は県庁所在地である静岡市が中心です。1585年に徳川家康が駿府城を築城し、江戸に移るまでの4年間と大御所時代の10年間を過ごしました。2007年には大御所入城400年にあたり「大御所四百年祭」が行われます。現在、城址は駿府公園としてその面影を残しています。
静岡といえばやはりお茶。静岡市を中心に県内には牧之原台地など、いく つかのお茶の名産地があり、荒茶生産量で全国のおよそ45%を占め、茶飲料の生産も日本一を誇っています。
また、おいしい寿司も楽しむことが出来ます。遠洋漁業の基地である焼津港で水揚げされるまぐろ、駿河湾で獲れる桜えび、しらす、近海ものの魚介類など、ネタが豊富にそろっています。数ある寿司店の中でも、特に清水区にある「末廣鮨」は有名です。
西部地区の代表的な街は浜松市です。この地域には「やらまいか」という、何でもやっ
てみようといった意味の言葉があり、その精神で産業は発展してきました。楽器産業が盛んでピアノ出荷の全国シェア100%、電子楽器出荷額では85%を占めています。また。浜松市はオートバイ発祥の地でもあり、自動車関連の産業や近年では光技術や電子技術関連の先端技術産業もめざましい発展を遂げています。
(浜松の凧揚げ)
当市では5月の連休に「浜松まつり」が繰り広げられ、3日間で約180万人の人出があります。昼は約170の町が参加して遠州灘に面する中田島砂丘で凧揚げ合戦を行ない、夜には市の中心部で絢爛豪華な御殿屋台の引き回しが行われます。
それから、浜名湖といえば「うなぎ」が有名で、浜松市内には多くのうなぎ専門店がありますが、遠方からのお客さまには浜松駅前にある「八百徳本店」をおすすめします。また、遠州灘で獲れる「とらふぐ」が、以前は下関に出荷されていましたが、近年は地元の観光資源として活用されるようになり、浜名湖畔にある「舘山寺温泉」などではリーズナブルな値段で味わうことができるようになりました。
(浜名湖)