1)研修期間
1.プログラムにおける研修・勤務期間は5年間(60か月)
2.研修指定基幹5病院への派遣期間は50か月間で、各病院での研修期間は10か月間
3.研修指定選択3病院を含む静岡県内病院への派遣期間は最終の10か月間
2)研修内容
1.研修指定基幹5病院における研修内容は共通分野と特定分野とからなる
2.共通分野は、外来診療、病棟勤務、手術の基本手技、医療連携、診断書記載等の書類作成業務、等を含む
3.特定分野は、中耳および内耳の手術、頭頚部外科手術手技、手術を中心とする癌治療、耳鼻咽喉科のリハビリテーション(聴覚、音声言語、嚥下、術後)、短期留学、等を含む
4.研修内容の到達目標や手術症例数、指導医および自己評価等の一覧表(PDF.2→(サイズ76KB)参照)は各研修病院での研修内容の調整に利用される
5.50ヶ月間に習得すべき代表的手術と、術者として習得すべき最低限の目標症例数を以下に示す。
i.基本的手術手技:皮膚切開・血管結紮・皮下縫合・皮膚縫合 ⇒50例
ii. 外耳・中耳に手術:鼓膜ドレンチューブ挿入術 ⇒20例
鼓膜形成術 ⇒10例
iii.鼻・副鼻腔の手術:鼻中隔矯正術 ⇒20例
鼻内視鏡下鼻内副鼻腔手術 ⇒10例
iv. 咽頭・扁桃の手術:アデノイド切除術 ⇒20例
口蓋扁桃摘出術 ⇒20例
v.唾液腺・甲状腺・頚部リンパ節郭清の手術:
唾液腺良性腫瘍摘出術 ⇒10例
甲状腺腫瘍摘出術 ⇒20例
頚部郭清術 ⇒10例
vi. 喉頭・下咽頭・気管の手術:気管切開術 ⇒20例
声帯ポリープ切除術 ⇒20例、
喉頭全摘術 ⇒5例
6. 選択3病院を含む県内病院での研修内容は実践的臨床訓練であり、希望により単独で、あるいは上級医とともにチーム医療を行うが、訓練効果を上げるために研修指定病院の指導医に指導要請をすることもできる
7.特殊な診療を行っている診療所での研修もカリキュラムに含めることができる
8.研修5年目の7月に行われる日耳鼻専門医試験の受験資格を取得する
9.研修管理委員会は研修病院から提出された専修医の実績評価に基づく研修内容の調整を行う(研修内容の保証)。
1)研修指定病院での専修医用研修プログラムの実行:
1.研修管理委員会の委託を受けた研修指定基幹5病院が中心になって作成した、共通部分と特定部分を持った研修カリキュラムに従って研修を行う
2. 各病院を10ヶ月間ずつローテーション(配属合計期間60ヶ月)して、基本的耳鼻咽喉科診療と基本的手術手技を習得し、さらに専門的な感覚器医療およびコミュニケーション医療の実践等を明示した専門研修プログラムの下で、専修医自身が自律的研修を行う
2)プログラム参加者の定員:
研修の効果を上げるために2011年度は5人とする
3)プログラム参加者の要件:
このプログラムを有効に活用するためには、参加者は2年間の初期臨床研修期間中に、内科的な全身管理(糖尿病、高血圧、高脂血症、循環・呼吸器の病態生理、等)、および麻酔管理や気管内挿管の技術を習得していることが必要である